令和元年(2019)の記録

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 秋の能と謡              令和元年10月26日(土〕 会津能楽堂

クモの塚つくり午前中 午後は装束方、大奮闘 すでに3人は着付完了、手には本も 素謡、正座の無理な会員も 最後の着付けは後シテ
舞囃子  舞囃子  舞囃子 素謡  舞囃子
  素謡 男性の舞囃子は希少価値   素謡     素謡   素謡    
         

 

 いよいよ能、お調べから始まっている  後見が頼光の寝床を表す重い一畳台を運び込む  
  小蝶が出て病気の頼光にご機嫌を伺う クモの化身の僧が頼光に襲いかかり、寝所まで入ってくる。頼光は膝丸(刀)で対抗する。 クモは糸を出し抗戦し
   やがてクモの化身は退散する 騒ぎを聞きつけ一人武者がでて、頼光に事情を聴く 場面が変わって、クモの住処の塚が運び込まれる。後見の大きな役割でもある。   
化け物退治の侍が登場 地謡の謡で「---現れたりで」黒い覆いをはずす 化け物が出て、びっくり飛び上がる侍たち
塚の中にはクモの化け物がみえ、用心する   戦いは橋掛かりや中央でこの能の見せ場      ラストシーン、とどめを刺す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第33回会津鶴ヶ城 薪能 

                令和元年9月23日(彼岸の中日)        会津能楽堂  

  湯田真佐弘(新会長)

 室井 照平 会津若松市長  宝生流 仕舞い  岩船 宝生流仕舞い 巻絹  観世流仕舞い 清経

 経政 Tsunemasa  修羅物、秋、所は京、仁和寺          解説 佐藤かよ子

                     シテ 佐藤よしか ワキ 鈴木圭介    

                              地謡    白井治男 深谷信也 山垣正英 新井田 大                                                                                                                         坂内 實 折笠成美 平林光雄 渋川兼三                                              

                                                     大鼓 船木真一 小鼓 栗城幸子 笛 佐藤  仁  

          後見  平山 昇 二瓶 晃                

あらすじ平家一門の平経政は琵琶の名手である。仁和寺御室の守覚法親王(しゅかくほっしんのう)に寵愛され、「青山-せいざん」という琵琶を与えられていたが、「青山」を仁和寺に残し、西海の合戦で討たれてしまう。仁和寺では守覚法親王の命により経政の霊を弔うため管弦講(音楽葬)を催します。管弦講の最中に若武者姿の経政が現れ、「妄執に惹かれて人間世界に戻ってきた」と語る。ワキの行慶が声をかけると、自分は経政だと名乗るが影は幽かで声ばかりが残る。ワキ行慶の問いにシテ経政は、何不足のない日々を送ったことを懐かしみ、姿は見えないながら「青山」の琵琶を弾く(シテは持ち物として琵琶を持つわけでない。観客は琵琶を弾くシテを思い浮かべなければならない)

経政は俄雨と聞き違える松風の音、中国の伝説や近くに見える衣笠山などを思い描きながら琵琶を弾き続ける。心が高揚し経政はカケリを舞うが、突然一ノ谷で討たれた無念の念に襲われる。その恨みの思いがあるために、たちまちに経政は修羅道という地獄に堕ち、阿修羅王の兵、帝釈天や梵天の兵との果てしない戦いに巻き込まれて激しく戦う。やがて経政は自分のその身を恥じ、暗闇に紛れて姿を消す。

*  修羅道とは武士が死後に落ちる地獄の一種で、そこは永遠に殺し合いが続く苦しみの世界です。 

 

     解説者は初舞台 所満席。幕が上がりワキは名乗り笛で橋掛かりに姿を見せる。お調べから見所は静まり返っているが。 ワキが登場し常座にとどまり、この物語について謡う。観客の期待感がひろがる。
 
ワキ座に移動して、再び「げにや一樹の陰にーー」と謡を続け、シテの出を待つ。   シテがの出て常座まで進む(右写真)

 かがり火は火災予防から電飾灯火としている。 

 

 地謡が止み、風枯木を吹けば晴天の雨ーーとシテのサシ謡い。 テの装束に注目。上着の長絹は片袖を外している

 

    ワキとシテの問答がはじまる。

  片袖外しはなぜだろう ?

シテの面は十六(敦盛専用として使われていたが、その後若い公達にも用いられる)。敦盛16歳で戦死したことから名付けられた)袖は正面から見ても片袖である

 

「あら名残おしの夜遊やなー」と華やかだった生前の心を語る舞。一方、ワキの上着は水衣と言う。大納言の僧都で身分の高い人なので腰かけている。

     修羅道で戦う様子。右片袖は白大口(袴)の後ろに巻き込むように挟んでいる。上着の長絹は鎧を意味し、左袖は矢を入れる筒(箙-えびら)に見立てている。 ふと、われに返って、「剣はわれと身を切る」と刀を捨てるシーン
 
          舞も終盤となる           シテ、ワキの退場    終了の謡い(千秋楽はーー)

 

春の能と謡

 令和元年5月25日(土)10時始め 会津能楽堂  入場無料

               当日行われた演目を番組順に写真掲載しました。

この頃、いつも満開 素謡-弓八幡 素謡-岩船 仕舞ー藤戸 竣工十周年まじか
素謡ー生田敦盛 能楽堂ー入場無料 素謡ー鍾馗

仕舞ー八島

素謡-鳥追
素謡ー満仲 舞囃子ー吉野天人 同(観世流)地謡 同  囃子方 舞囃子ー東北
       
素謡-経正(観) 装束方1

装束方2

           

能「胡蝶」

あらすじと場面解説は「過去の記録」から→平成25年薪能「胡蝶」をご覧ください。

今回は前シテの小面(こおもてと言う)と後シテの小面を比較して鑑賞する絶好の機会であったと思う。

 同じ種類の面でも、能面師の技量、役者の演技力、観客の鑑賞力によって違って見えるはずです。前シテは 表向きは里の女、若くかわいらしい女性、後シテは胡蝶の精霊、宝冠の蝶がシンボルとなっている。ヒラヒラ舞う蝶、念願叶い、梅の花に出会って喜ぶ蝶の姿と一体となった小面に生き生きとし、喜びに満ちた表情が感じられたら、能面の魅力にとりつかれたことになります。写真から違いを探して下さい。

この季節ニセアカシアの大木が満開、見所に落下があり、かすかな甘い香りも感じられます。所詮、出会うことのない梅と蝶のお話だが、外のものに置き換わる物語を考えて見てはいかがですか。 ワキが梅の花を愛でていると 前シテ「のうのう」と呼びかけ話しかけてくる        
前シテの謡、花の謂れを説明するが身分は明かさない   ワキとの問答で里女は梅の花に縁の  ない身を嘆く(蝶である) %
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