平成27年の記録

  • HOME »
  • 平成27年の記録

平成27年の記録

 春の謡と能(定期公演)
 演能ー羽衣   平成27年5月31日  場所 会津能楽堂

会津能楽会は毎年3回、能を演じています。装束から出演者まですべて会員によりましたが、今年は小鼓に故障者があり、急きょ他所から客員を招きました。
囃子方(特に小鼓)の人材育成が急務です。
この日は晴天に恵まれ、午前10時から各グループ単位の謡、仕舞、舞囃子などは行われ、最後に「羽衣」が演じられました。
有名な曲ですので「あらすじ」は省略します。

  シテ 秋本征子   ワキ 松尾幸生 ワキヅレ 長澤 豊 

    囃子 大鼓 平山 昇 小鼓 川上茂樹 太鼓 一条正夫 笛 野崎邦子 

      地謡 森田ルリ子 渡部静子 山垣美枝子 増井典子 古田豊子 栗城幸子 遠藤ヒロ子 渡部ヒロ子   後見 佐藤ヨシカ 堀 篤子

27-01 27-02
今や遅しと待つ観客。お調べが鳴り、舞台に上がった囃子方の演奏で、ワキとワキヅレが舞台に入る。
 27-03  27-04
  情景を謡うワキとワキヅレ(上右)
 27-5  27-6
   ワキは松の木に掛かる美しい羽衣を見つけ、家の宝にしようと謳う。
27-7 27-8
そこへ、シテ(天女)が現れ、その衣は私のもので、天人の羽衣であると呼びかける。
漁師は「そんな珍しいものならなおさら家の宝、いや国の宝」だといい、返そうとはしない。
 27-9  27-10
天女は必死になって衣を返してくれるよう頼み、天に帰れない(飛べない)と嘆く(しおりの所作―右上)
この場面のやり取りが有名である。ワキ「天人の舞楽を見せてくれたら、衣を返しましょう」、するとシテ「衣がなくては舞楽できない」という。
ワキ「衣を返したら、舞を見せずにのまま天に帰ってしまうのではないか」と疑い返そうとしない。
シテ「疑いは人間にあり、天に偽りなきものを」 と。その言葉にワキは衣を返そうと決意し、返す。
 27-11  27-12
衣を返してもらった天女は舞台上で天の羽衣を着付けてもらう(物着の場面左下) 
 27-13  27-14
喜びの舞をして天に上がってゆくラストシーン(右上、左下)。
情景・心情は地謡が謳う。右下、シテに続いてワキ、ワキヅレが退場。地謡と囃子方の退場(右下)
 27-15  27-16

会津鶴ヶ城薪能 能「土蛛」

平成27年9月23日  会津能楽堂
秋のお彼岸の中日(23日)は会津祭りの大イベント歴代藩侯武者行列が行われる。
夕方からの薪能は宣伝不足もあるが、それでも例年400名足らずの客席は満席。今年も立見席の人が多かった。
演目は「土蛛」。クモの化け物を退治する活劇で、見どころはクモと頼光、クモとワキの戦い場面である。
当日の写真を順に午前中より塚作り、装束の確認、そして開場、椅子席はすでに満席、市長さんの挨拶と前座の仕舞4番>

      

  

    

いよいよ能のはじまり。
お調べが楽屋から流れ、客席も静まったところに切り戸口より地謡方、同時に左側の橋掛かりから囃子方、 続いて一畳台が運び込まれる。そして頼光がツレを伴ってワキ座におかれた一畳台の上にすわる。そして小蝶が舞台に入る

      

  

      

頼光の家来のワキ独武者が物音を聞きつけて頼光の寝所に駆けつけ、事の次第を頼光に聞き、化け物退治を命じられ、中入りとなる。間狂言の代わりに会長が出て説明。ワキの装束取り換えに時間が必要。後見人は一畳台移動、塚の運搬など忙しい。 クモは塚の中から糸を吹きかけ、場外に出ても戦うが、力尽きて塚に戻るが、攻撃に耐えかね塚の前で動けなくなってしまう。そこで首を落とされる。ワキの最後の所作はやったーの勝利宣言。

      

      

      

地謡を残して立ち方、囃子方が舞台を去ると、終了のあいさつは謡曲「五雲」
五雲のゆかり尽きせじと。結ぶ契りの友垣や。謳うも舞うも宝生の。流れ久しき栄かな            

前シテ 平山 昇 後シテ 一条正夫 頼光 渋川兼三 従者 馬場則子 小蝶 二瓶淳子 ワキ 上野正義 立衆 山内幸雄

囃子 大鼓 坂内庄一 小鼓 折笠成美 太鼓 長谷川土希子 笛 栗城幸子 

地謡 鈴木圭介 相田幸三 坂内 實 斎藤 堅       鈴木直寿 中村寿男 平林光雄 皆川米作 

後見 堀 篤子 松尾幸生 渡部測行 木村武晴     二瓶 晃 

 

秋の演能「猩々」 10月24日(日)会津能楽堂

シテ 堀 篤子 ワキ 鈴木圭介      囃子 大鼓 船木真一 小鼓 折笠成美 太鼓 一条正夫 笛 石田桂子

       地謡  宇田宣子 渡辺ヒロ子 増井典子 渡部静子 斎藤令子 佐藤ヨシカ 栗城幸子 古田豊子

           後見 平山 昇 坂内庄一

この曲は本会での演能回数が多く、昭和24年以降の調べでは、9回目です。

あらすじは、親孝行な若者が、夢のお告げによって、市場で酒を売ると、大繁盛。その常連客の大酒飲みの男(猩々という海に住む人間そっくりの動物)飲み明かすと、そこにはいくら酒を酌んでもなくならない酒壺が残っていたというおめでたいお話である。

  真っ赤な顔のお面をつけて舞う猩々の仕舞が見どころである。

 DSC01508  DSC01512
 秋の定期公演では素謡、仕舞、舞囃子が織り交ぜて演じられるが、ここでは謡2番、舞囃子2番のみの写真を乗せる。

   舞囃子2番    謡2番   

 DSC01532  DSC01536
 DSC01541  DSC01542
お調べが鳴り、舞台に上がった囃子方の演奏で、ワキが舞台に入る。シテ座に立ち止り、「能」猩々の場面・状況を謡う。  終わるとワキ座に向かい座り、シテの出を待つ。
 DSC01543  DSC01545
大酒飲みの猩々をイメージさせる赤い装束と赤面の「猩々面」をつけてシテ登場  これ以降はシテの独り舞台の謡と舞
 DSC01549  DSC01559
   

 

PAGETOP
Copyright © 会津能楽会へようこそ All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.